現代医療において,診断や治療において放射線技術が果たす役割は大きい.しかし,多くの市民にとって,放射線検査はすべて「レントゲン検査」の一言で表現される場合が多く,診断,治療のために放射線技術がどのように駆使されているのかを多くの市民には理解されていない.また,高度な情報を医師に提供するために,日々の検査や治療と同じくらいに精度管理に対する努力が払われているということについても,あまり知られていない.

その一方で,放射線検査によって患者が受ける被ばくに関しては,国民の意識が日々高くなっており,医療被ばくの仕組みを知らないまま,やみくもに放射線検査に対して恐怖心を抱く人が少なくない. 日本放射線技術学会は,世界で唯一,放射線技術学を専門に取り扱う学術団体であり,医療において,精度が高く,かつ患者にとっての被ばくを最適化するために,日々研鑽し,学術活動を行っている.しかしながら,放射線技術学という学問は国民にとっては,馴染みが少なく,また,どちらかというと放射線に対する恐怖心の方が,イメージとして心に残る場合が多い.

そこで,画像部会では,多くの病院で行われている「レントゲン検査」の内容を,レントゲン写真を含めた医療画像の変遷に関係させながら,これまでの発展の状況と未来予想について,これからの社会を担う中学生・高校生を対象として,わかりやすく説明する.また,医療被ばくの仕組みについても正しい知識を持ってもらい,若い世代の人たちに放射線技術学に対する関心を高めてもらうことを目的とする.

 

日時 2018年8月3日(金) 13:00~16:00
     
会場 広島国際大学 広島キャンパス(広島市)
参加対象 :  中学生・高校生(一般の方の入場も可能です)
定員 200名(先着順)
参加費 無料
     
サイエンス講座の内容 司会 田中 利恵(画像部会委員,金沢大学)
司会 山本めぐみ(画像部会委員,広島国際大学)
    1) レントゲン写真の昔と今
    柳田  智(画像部会委員,北里大学メディカルセンター)
    2) 線検査って,どれくらい被ばくするの?
    篠原 範充(画像部会委員,岐阜医療科学大学)
    3) 様々なX線検査と医療画像の関係は?
    東出  了(画像部会委員,鈴鹿医療科学大学)
    -休憩(15分)-
    体験講座
    ・自分でコンピュータプログラミングを経験してみよう!(限定30名)
・超音波画像で自分のからだの中を見てみよう!
・最新の医療画像処理はすごい!?
・乳がんってこんな感じ?
    4) 医療画像に関する研究ってどんなこと?
    小野寺 崇(画像部会委員,東北大学病院)
    5) コンピュータで何かできるか?
    内山 良一(前画像部会委員,熊本大学大学院)
    6) 医療画像の未来予想図
    白石 順二(画像部会長,熊本大学大学院)
問合先 篠原 範充(岐阜医療科学大学)  E-mail shinohara@u-gifu-ms.ac.jp