大会長挨拶

江口

 第70回日本放射線技術学会総会学術大会大会長
 
江口 陽一(山形大学医学部附属病院)

 第70回日本放射線技術学会総会学術大会を2014年4月10日(木)から13日(日)の4日間、パシフィコ横浜で開催いたします。JRC2014のメインテーマを『 Face to Faces Face to Communities Face to the World -向きあう、つながる、そして広がる- 』と、いたしました。『 Face to Faces -向きあう- 』には、どんなに医学・医療機器が進歩したとしても、患者さんと向きあい、一緒に働くさまざまな職種の医療スタッフと向きあってチーム医療を進め、患者さんや国民のために貢献していくという思いが込められています。医療の原点は、過去も、現在も、未来も変わるものではありません。
 また、『 Face to Communities -つながる- 』と関連して2つの団体との共同企画を行います。ひとつは日本循環器学会(JCS)とのジョイントシンポジウムです。「 虚血性心疾患における診療と技術のハーモニー -安全な検査・治療のために知識と技術を共有する- 」をテーマとして、JCSとの初めてのジョイントシンポジウムをおこないます。もうひとつは日本サッカー協会(JFA)との共同企画です。JFAが進めているリスペクト・プロジェクト「 大切に思うこと 」はチーム医療と相通じるものがあります。「 チーム医療とリスペクト 」をテーマとした共同コーナー、「 人材育成 」をテーマとした合同シンポジウムなどの共同企画をおこないます。2014年、サッカーワールドカップイヤーに、JFAとJRCが共同企画を組めることは楽しみであり喜びのひとつです。
 そして、今回の技術活用セミナーではCT、MRI、RI、Angioなど医療画像が画像診断のみならず外科的手術のシミュレーションやナビゲーション、またインターベンションに多く利用されていることから、テーマを「 外科的手術・インターベンションにおける画像の活用法 」とし、さまざまな領域でどのように画像が活用され、どのような画像が求められているのかを、関係診療科の著名な先生方にお話をいただきます。
 日本放射線技術学会の学術大会では優れた研究発表がおこなわれていますが、日本語での発表であるため、海外からの参加者には理解出来ない現状があります。第69回総会学術大会から、英文の電子ポスターならびに英文の発表スライドを推奨し、可能な会員から対応をお願いしています。また、英語による発表も歓迎しています。『 Face to the World -そして広がる- 』を目指して、第70回総会学術大会でも引続き英文スライド、英語発表を推奨いたします。是非、多くの演題登録をお待ちしております。
 学術大会の役割は、最新かつ重要な放射線技術学の研究成果を発信し、会員がそれを共有することにあります。本学術大会での技術活用セミナーや他団体との共同企画を通じて、放射線技術学の視野をさらに広げる機会となることを願っております。