第5回実地で学ぶMRI 安全管理セミナー 開催報告

2023年12月17日(日)に第5回実地で学ぶMRI 安全管理セミナーを教育委員会ならびに中国四国支部に共催頂き,徳島文理大学香川キャンパスにて対面で開催しました.対面では4年ぶりの対面開催でしたが,実機を使っての安全性の実験から座学まで大変充実したセミナーを開催することができました.ご参加頂きました皆様ありがとうございました.

 

 

 

 

冒頭に⻄丸中四国支部⻑にご挨拶をいただきセミナーを開始し,27名の参加者にて座学と実機を使った実験を効率的に行うために2班に分けて行いました.発熱実験では、徳島文理大学からサーモグラフィーをお借りし、アルミニウムを支持体とし他薬剤を想定した自作のファントムを用いて発熱観察実験を行いました.予備実験と比べてファントムの温度は上昇しませんでしたが、マグネットボア内の側面が温度上昇しているところに注目をして発熱に対する注意喚起を行いました.変位力・トルク実験では、複数のインプラントやデバイスを素材として変位力測定の実験を行いました.普段はほとんど行わない検証でしたので参加者全員が初めての体験であり,また,埋め込み型のリードレスのペースメーカや心電図測定機器を手に取ることができたのも良い経験になったと思います.

座学の一つ目は「MRI 装置のハードウェアと体内ディバイスの安全性について」を香川大学医学部附属病院の小畠先生に講演いただきました.MRI 装置の基本的な構造から体内金属に対する考え方を丁寧に説明いただきました.

二つ目は「臨床現場での安全管理に関する話題〜この課題、あなたならどうしますか?〜」を⻁の門病院の福澤先生に講演いただきました.MRI 安全管理を通して他職種間の連携の重要性やトラブルから得られる情報共有の大切さを講演いただきました。

「参加者による Q&A」では各セッションでの小括を含め、本セミナーの振り返りを行い参加者の理解を深める内容で締めくくられました.参加いただいた皆様,講師を務めていただいた先生方,会場の準備をいただいた徳島文理大学の先生方には感謝を申し上げます.1日お疲れ様でした.

来年度は,関東支部との共催で,富士フイルムヘルスケア株式会社様の柏工場にて,工場見学を含め実機を使った安全管理セミナーを行う予定です.また新しい知見を得ることができると思います.参加をお待ちしております.

以上

報告者:金沢 勉(撮影部会MR 分科会長)