核医学検査(同じ意味でRI検査やアイソトープ検査と呼ばれています)では、特定の臓器に集まる物質に放射線を放出する元素(放射性同位元素)を結合させた薬(放射性医薬品といいます)を用います。放射性医薬品を静脈注射、皮下注射、服用または吸入により体内に入れて、その薬が、脳や心臓など目的の臓器に集まった様子から病変を診断する、あるいは目的の臓器に薬が入り、出ていく様子を画像解析することにより、病気の状態や臓器の機能の把握を行います。大半の検査は30分ほど仰向けに寝ていただいているだけで終了します。
使用する薬は、微量であり放射能の減衰(放射線を出さない物質に変わる事)や体からの排泄により、早いものでは数時間で、遅くても数日でなくなります。また副作用が非常に少なく、その安全性は確立されています。

Q1:核医学検査で何がわかるの?

核医学検査の種類は約30種類ほどあります。
たとえば骨疾患、腫瘍・炎症疾患を探す検査、脳や心臓などの血流を観察する検査があり、各臓器の機能評価を行うことができます。ほかにも甲状腺、肺、腎臓など様々な臓器の機能評価に用いられています。

Q2:放射線の被ばくは?

核医学検査では放射性医薬品を体内に投与します。
したがって、体からなくなるまで放射線による被ばくを受けますが、短時間でなくなるので、被ばく量は0.2~8mSvといわれています。

Q3:検査を受けるときは?

大半の検査は30分程度で終了しますが、一部の検査では薬が目的の臓器に集まるまでに時間を必要とします。多くの検査は1日で終わりますが、注射をしてから2日間後や1週間後に行う検査もあります。
また、食事や飲物の制限も様々です。下剤の服用や、服用中の薬の一時的中止をお願いする場合もあります。
検査予約の際に病院スタッフから詳しい説明を聞いてください。