心筋SPECT検査は,心筋梗塞等の虚血性心疾患の診断に重要な位置を占め,特に心筋生存能力(viability)の評価には不可欠な存在になっています.しかしながら,核医学画像を構築する技師や医師の施設間差が大きく,施設間で診断が異なる場合も存在することから,心筋SPECT専用の画像精度管理と画像標準化を目的としたファントムおよび解析評価ツールの必要性が求められています.
 近年,心筋SPECT画像を対象とし,技術的な根拠に基づいた心筋画像の評価システム(the evaluation system of myocardial image based on technical grounds:EMIT)が開発され,その実用化が試みられています.EMITシステムは,心筋欠損部の広さと深さを簡便に同時評価できる心筋ファントムを利用し,得られたSPECT画像を汎用PC上に搭載可能な専用の自動解析評価プログラムにより定量評価が行える特徴があります.
 そこで本研修会では,EMITシステムを理解し,心筋SPECT収集実験および画像解析評価プログラムを実践し,心筋SPECT画像の判定や評価方法を習得するための内容を予定しています.また,核医学-CT複合装置を用いたCT被ばく線量測定法の講義(実演)も予定しています.是非多くの方に受講していただき,日常臨床における最適条件についての検討や機器更新等の撮像条件設定にも役立たせてくださればと願っています.
 なお,本研修会受講による核医学専門技師認定機構の単位認定は30ポイントになります.

日時 平成26年11月29日(土),30日(日)
会場 福井大学医学部附属病院 臨床教育研修センター2階 白翁会ホール
〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
募集人数 20名程度
(申込多数の場合,地域,施設を考慮し選考させていただきますのでご承知おきください.)
参加費 会員 12,000円  非会員 24,000円  (それぞれテキスト代等を含む.)
プログラム 予定項目

講義 「EMITシステムの解説」
演習 「EMITファントムを用いた心筋SPECT収集実験」
演習 「EMIT画像解析評価プログラムを用いた定量評価」
講義(実演) 「CT被ばく線量測定の実際」
申込方法 核医学分科会ホームページからエントリーしてください.
申込期間 平成26年9月22日(月) ~ 11月17日(月)(予定)
問合先 福井大学医学部附属病院 放射線部 杉本 勝也(すぎもと かつや)
TEL 0776-61-3111 (内線 3471)  E-mail ksugi@u-fukui.ac.jp
その他 詳細は,核医学分科会ホームページに掲載予定です.
2日間の日程ではありますが,宿泊設備の斡旋等は特に計画していません.お手数ですが,宿泊が必要な方はご自身での確保をお願いします