平成21年度より文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究として始まった『計算解剖学(Computational  Anatomy)』は,平成26年度からは『多元計算解剖学(Multidisciplinary Computational  Anatomy)』として更なる発展を遂げており,医療業界のさまざまな分野において計算解剖学のさらなる研究が期待されています.
 計算解剖学は個体差のある解剖構造を統計数理的に記述する計算解剖モデルの表現論・構築論・応用論を含めた新しい学術領域であるとされ,画像データより構築した計算解剖学モデルを利用して医用画像完全理解を目指すことで高度な医療応用,すなわち画像診断・手術・治療支援技術の高度化,基礎医学研究・教育,あるいはAi(Autopsy Imaging)などの革新的臨床応用が期待されている領域です.人体の解剖画像データを基礎とする学問であるがゆえに,X線CTなどの放射線技術が深く関わっていることは言うまでもなく.本学会員の誰にとっても,近い将来,学ばなければなければならない領域のひとつであると言えます.
 本勉強会では計算解剖学を研究されている先生方に計算解剖学の理念や基礎的な考え方,さらには最先端の診断・治療支援技術についてご講演いただきます.またソフトウェアベンダーの先生より,臨床機のソフトウェア開発にあたって計算解剖学技術をどのように応用していくかをご紹介いただきます.最後のシンポジウムでは計算解剖学の展望や臨床応用の可能性などについて,参加者を交えて討論したいと考えています.
 本勉強会を通じて会員の皆様が計算解剖学という学問に興味を持っていただき,さらには医療技術,放射線技術の新しい扉を開くきっかけとなれば幸いです.奮ってご応募いただきますようお願いします.

テーマ 『計算解剖学 ~ここまできている診断・治療支援~』
日時 平成27年10月24日(土) 13:30~17:30
会場 住友病院 14階講堂
〒530-0005 大阪市北区中之島5丁目3番20号
TEL 06-6443-1261(代表)
募集人数 70名  
参加費 会員 1,000円  非会員 2,000円
申込期間 平成27年8月31日(月)~ 9月27日(日)
申込方法 近畿支部ホームページの申込フォームよりお申し込みください.
プログラム
1. 「計算解剖学の基礎(仮)」  
 
奈良先端科学技術大学院大学 佐藤 嘉伸
2. 「計算解剖学に基づく診断・治療支援(仮)」
 
九州大学大学院 有村 秀孝
3. 「ベンダーの考える計算解剖学の実用(仮)」  
 
富士フイルム(株) 伊藤 広貴
4. 総合討論  「放射線技術領域における計算解剖学の今後の展開を考える」
 
問合先 E-mail sciences@jsrtkinki.jp
URL 近畿支部ホームページ http://www.jsrtkinki.jp