近年核医学装置の導入にあたりSPECT/CT装置を選択する施設が増加しています.その背景には,代謝や機能を表現できる核医学画像と形態画像であるCT画像を融合させることによって核医学検査単体では得られなかった正確な位置情報が把握できること,CT画像から得られるHounsfield Unit(CT値)を利用し生体内の線減弱係数を得て物質による減弱を補正し,より正確な生体内の代謝情報を見ることが可能となったことが挙げられます.しかし,核医学のSPECT画像とCT画像を融合するにはそれぞれの正確な位置情報が必須であり,その精度によって正確に表現できないことも考えられます.さらにCT撮影時の管電圧によって得られるCT値が異なってしまい線減弱係数の値に影響することも分かっています.また,CT値から線減弱係数を求めるための変換方法によっても補正値が異なってしまうこともあります.
 そこで今回の核医学技術研修会では,SPECT/CTの有用性とともにそのピットフォール,SPECT/CTを有効に利用するために知っておく必要のあることなどを講義やファントム実験を通して理解していきたいと思います.
 会員の皆様には,本研修を受講していただき,日常臨床におけるSPECT/CTの利用について,また今後の機器更新などの一助になればと考えています.
 なお,本研修会受講による核医学専門技師認定機構の単位認定は30ポイントになります.

日時 平成27年11月21日(土)~11月22日(日)
会場 一般財団法人 住友病院
〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島5-3-20
研修項目
「SPECT/CTを有効に利用するために必要な知識」
「SPECT/CTの有用性とピットフォール」
「SPECT/CTの技術的検証」
定員 20名程度
受講費 会員 12,000円(核医学部会員 11,000円)
非会員 24,000円 (テキスト代等含む,当日徴収)
    核医学部会に入会されている方は受講費が1,000円割引されます.これを機に核医学部会への入会も併せてよろしくお願いします.
    [部会入会申し込みページ] https://www.jsrt.or.jp/data/procedure/bunka-01/
申込期間 平成27年9月7日(月)~ 10月24日(土)
その他 詳細は,核医学部会ホームページにてお知らせします.
問合先 国立循環器病研究センター 放射線部 西村 圭弘(にしむら よしひろ)
TEL 06-6833-5012(代表) PHS 8364  E-mail ynishimu@ncvc.go.jp