血管撮影はIVR(interventional radiology)と称する治療手技がメインとなり,術者である医師はわれわれにナビゲーターとしての働きを期待しています.血管撮影に関連する日本脳神経血管内治療学会,日本循環器学会,日本心血管インターベンション治療学会,日本IVR学会それぞれの学術大会時には,診療放射線技師による最適な画像支援・被ばく低減・より良い室内環境構築等について議論されており,加えてコメディカル(メディカルスタッフ)企画がしばしば催されていることからも,このニーズの高まりは明白といっても過言ではありません.
このように的確な技術が一律に求められる臨床シーンとなってきましたが,すべての領域をカバーする放射線医療技術学の成書には不足している感を認めます.そこで今日のIVRの日進月歩に追従させた,かつ2015年時の最新の知識・技術を集約させた総合書を作成しました.
その内容には,基礎編として血管撮影の総合的な概念,血管撮影システムおよびX線透視・撮影像を保障するための知識・技術,画像保管の概念解説,患者および従事者のためのX線防護と被ばく管理,そして感染症の対応についてまとめています.臨床編として脳血管・心血管(成人および小児)・胸腹部血管・四肢血管,それぞれの臨床実務における技術学,そして支援画像として重要視される3D画像の基礎的解説から運用紹介についてまとめています.管理編として安全管理
本書一冊で,各部位での基礎的内容から特徴的な撮影までの最先端技術,そして管理面までのすべてを網羅させました.臨床での実務に役立つ教本として是非ご活用ください.
書名 | : | 放射線医療技術学叢書(34)「Interventional Radiologic Technology」 |
企画 | : | 放射線撮影分科会 |
頒布価格 | : | 1,700円(消費税込,送料学会負担),A4判,本文140頁 この叢書は,関連する企業の協賛をいただき,その広告料をもって頒布価格を安くすることができました. |
主要内容 | : | 基礎編:1.血管撮影の概要,2.血管撮影システム,3.画質を左右する主な因子,4.画像保管,5.X線防護と被ばく,6.感染症,血液感染とその対応 |
臨床編 | : | 1.頭部血管撮影技術,2.心血管撮影技術(成人),3.心臓カテーテル治療(小児),4.胸腹部血管撮影技術,5.四肢血管撮影技術,6.3次元画像の基礎(CBCT,3D-RA,3D-DSA) |
管理編 | : | 1.管理の概要 |
発刊日 | : | 平成27年2月15日 |
購入方法 | : | 本会ホームページ“出版物” よりお申し込みください. |
問合先 | : | 学会事務局書籍担当 E-mail blaetter@jsrt.or.jp |