平成27年7月12日(日)から16日(木)にかけて,米国カリフォルニア州のアナハイムで開催された第57回米国医学物理学会(American Association of Physicists in Medicine: AAPM)において,本学会の名誉顧問である土井邦雄先生がEdith H. Quimby Lifetime Achievement Award(Quimby Award)を受賞されましたので,本学会会員の皆様に報告します.Quimby Awardは,米国の医学物理の創始者であるEdith H. Quimby女史に因み,AAPMが1996年に創設した賞で,医学物理における傑出した業績で著名なAAPM会員に対して贈られます.この賞に選ばれるのは,各年最大3名(該当者なしの年もあり)で,土井邦雄先生が日本人では初の受賞となります.また,これまでの受賞者のほとんどが放射線治療分野における業績を認められての授賞であるのに対して,コンピュータ支援診断を中心とした医学物理の診断分野における業績が評価されたことも注目すべき点だと思われます.

 7月13日(月)に学会会場に隣接するMarriott Hotel Anaheimで開催されたAward Ceremonyにおいて,同賞を受賞された2名の研究者(Larry DeWerd, PhD, Melissa Martin, MS)と共に行われた受賞後の土井邦雄先生のスピーチでは(写真),本学会から海外短期留学で派遣した短期留学生を含む160名を超える研究スタッフの写真が紹介されました.

 土井邦雄先生には24年間にわたる海外短期留学制度によるシカゴ大学への本学会員の受入だけにとどまらず,本学会の学術集会でも数多くの講演をいただいており,さらに今年度からは研究に悩みを持つ若手研究者を対象とした研究個別指導プログラムの指導者として,全国の研究に困っている会員のために足を運んで指導をしていただけることになっています.

 群馬県立県民健康科学大学の学長を退任されてからもなお,精力的に研究活動を続けておられる土井邦雄先生の今回の非常に名誉な受賞を会員の皆様に報告すると共に,土井邦雄先生の研究に少なからず関係している本学会としても,今回のQuimby Awardの受賞を誇りにしたいと思います.

 

*土井邦雄先生のAAPM2015における受賞スピーチの様子は以下の動画サイトでご覧になれます(英語字幕付き).

 YouTube < https://youtu.be/Wuh-c4oTOY0

 

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【AAPM2015における土井邦雄先生の受賞スピーチ】