私たちの住む日本は昔から地震,台風および集中豪雨などの自然災害が繰り返し発生しています.多くの人が記憶している地震では1995年阪神淡路大震災,2011年東日本大震災,2016年熊本地震があります.そして水害では2014年広島市土砂災害,2017年九州北部豪雨,台風18号および平成30年7月豪雨など大きな自然災害に見舞われ,多くの方が被災されています.災害が発生すると国,都道府県,市町村などは災害対策本部を設置し,災害・被害情報の収集・連絡および通信の確保を迅速に行い,応急活動体制を確立します.自然災害時には多くの職種が災害現場に向かい救助・救護の活動をしていますが,実際の災害医療の現場がどのようになっているのか多くの人が知りません.われわれ診療放射線技師はDMAT隊員として災害現場で,医療スタッフとして病院などにおける救護活動に当たっています.
 今回の市民公開シンポジウムでは災害時の検査について専門の先生方によりわかりやすく解説していただき,災害時でも状況に応じて対応可能な放射線検査があり,それぞれの検査内容が違うことを説明していただきます.一般市民の方が,「災害医療の理論から実際の現場での医療,特に放射線検査について」を知ることにより,災害時の対応について不安を少しでも解消していただけるような内容にしています.そこでいつ来るかわからない自然災害について,現場で活動している我々と市民が一緒に考え,もしもの時に備え理解を深めていただきたいと考えています.この市民公開シンポジウムが災害医療の理論から実際の現場での医療,特に放射線検査について理解してもらうことを目的に,一般市民の方が災害時においても安全・安心でいられることの一助となることを期待しています.

 

日時 2018年11月18日(日)13:30~16:30
会場 メルパルク京都
    〒600-8216 京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676番13
TEL 075-352-7444(代)
参加費 無料  
事前申込 不要  
プログラム 司会:三宅 博之(川崎市立川崎病院), 菊元 力也(洛和会音羽病院)
   
第1部 災害時救急医療について
災害時救急医療について
  弘前大学 救急災害医学講座 山村  仁
第2部 実際の災害ではどうだったの?
  1.「DMATってなに?」
  川崎市立川崎病院 小野 欽也
  2.「災害現場の実際:熊本地震を経験して!」
  熊本大学医学部附属病院 下之坊俊明
  3.「災害現場で有効な検査は?」
  元東京慈恵会医科大学第三病院 松原  馨
  4.「災害現場で医療施設はどう機能するか? -できる検査とできない検査―」
  熊本大学医学部附属病院 池田 龍二
  5.「災害時に地域の皆さんに貢献できる診療放射線技師とは」
  神戸赤十字病院 中田 正明
第3部 災害時の医療について聞いてみよう!
ディスカッション
後援 京都府,京都市,京都市消防局,京都府医師会,京都私立病院協会,京都府放射線技師会,京都府看護協会,京都府栄養士会,京都府臨床検査技師会,京都府介護支援専門員会,KBS京都,京都リビング新聞社,京都新聞,NHK京都放送局(予定含む)
連絡先 公益社団法人 日本放射線技術学会 事務局 
TEL 075-354-8989