先般，（社）日本画像医療システム工業会（JIRA）の法規・安全部会安全性委員会より，MRI検査時の被検者に火傷の危険性があるという報告を受けましたので，医療安全対策小委員会より警鐘事例としてお知らせします．

記

　米国医薬食品局（FDA）のホームページに2009年12月26日付けで，サーモフレクト毛布（アルミ裏打ち毛布）の製造業者（Encompass Group）に対して，FDA から｢MRI検査時に被検者１名が負傷（火傷と推察）した．」との報告書が通告され，当該毛布の「MRI検査使用可能」に係わるラベリングから削除のための自主回収が実施された．

　詳細は，（社）日本画像医療システム工業会（JIRA）のホームページをご覧ください．

　サーモフレクト毛布に関しては，www.thermoflect.com をご覧ください．

　国内においては，高磁場MRI検査中に保温下着，遠赤外線下着などを着ていた被検者から，ヒリヒリ感や火照りを訴えられるケースが報告されております．下着に何らか金属性の物質が織り込まれているものと思われますので，保温下着等の着用者には，MRI 検査前にその旨の注意することも必要です．

　MRI検査を施行している医療機関におかれましては，関係スタッフに周知徹底をお願いするとともに，検査前のインフームドコンセントを徹底し，くれぐれも事故防止に努めてくださいますようお願い申し上げます．