2011年11月10日広州市(中華人民共和国)において,第19次中華医学会影像技術学会(Chinese Societyof Imaging Technology; CSIT)の総会学術大会が開催され,その席にて,CSITと本会の学術交流に関する覚書への調印が行われた.本会からは,真田(代表理事),土`井(編集委員長),橋田(学術交流委員長)の3名が出席した.CSITの王会長(上海夏旦大学附属華東医院教授)と真田代表理事が覚書に調印し,今後の交流に関する基本事項を確認した.
本会とCSITの交流の歴史は古く,1993年7月にCSITが発足した記念学会(北京)に本会から速水会長と野原総務理事が参加し,以後,不定期に交流は続けられていた.日中国交正常化30周年を記念して,2002年11月に日中医学大会2002(北京)が開催され,川村会長と真田学術交流委員長が参加した.その時に中国側の学会として,以前から交流のあったCSITが対応し,日中両学会間の学術交流に関する会議がもたれ,互いに両国の学術大会に参加することを約束した.その時以来,毎年2名程度の会員がお互いの総会学術大会に参加し,研究発表を行い交流を深めている.ただし,この学術交流に関しては正式に明文化したドキュメントがなかったので,今回,覚書として正式なドキュメントを作成し,今後の友好的交流の継続をお互いが確認した.

 

*CSITの概要
①会員 約6万人(病院97%,大学2%,その他1%)
②役員 会長(主任委員):1,副会長(副主任委員):4,常務理事(常務委員):21,理事(委員):60
③学会の扱う専門領域
X線撮影・透視,CT,MRI,血管造影,画像工学(画像処理,画像評価),放射線測定,放射線管理・防護,医療情報
④分科会 X線撮影,CT,MRI,医学工程,教育と管理,マンモグラフィ,医療情報
⑤地方会(地方影像(放射)技術分会) 23の省市
⑥学術大会 定期総会学術大会(全国):1回/年,地方会:1〜2回/年,分科会:不定期

 2003年からの交流は,役員を中心とした学術交流(研究発表や情報交換)が主であった.しかし,2008年からCSIT総会学術大会で英語セクションが始まり,2009年(武漢)には名古屋大学の学生さんが3題,2010年(重慶)には九州大学の学生さんが3題,2011年(広州)には田中利恵会員が,英語による発表を行った.また,英語セクションの審査により,2010年は高橋氏が銀賞を,今年は田中会員が金賞を受賞した.今後,多くの会員のCSITへのエントリーを期待したい.
 今後も毎年,お互いの学術大会に参加し交流を続けていく予定である.来年4月のJRC(横浜)でも,来日したCSIT会員の研究発表(海外学術交流講演)があるので,多くの方々に参加いただけると幸いである.また,CSITで研究発表は,「本学会と交流のある海外学会の研究集会への派遣」制度の対象となり,学会派遣(助成金5万円)として申請することができる.この制度を利用して,多くの会員(学生会員も含む)の方がCSITで発表し中国を満喫されることを期待する.

 

CSIT1     CSIT2
Photo 1 調印風景
左:王会長(CSIT)
右:真田代表理事(JSRT)
  Photo 2 覚書の交換
左:王会長(CSIT)
右:真田代表理事(JSRT)
   
CSIT3    CSIT4
Photo 3  調印後の握手   Photo 4 本会から贈った記念の盾
左:王会長(CSIT)
右:真田代表理事(JSRT)
   
CSIT5
Photo 5 本会から贈った記念の盾
左3人:CSIT 役員
右3人:JSRT 役員