第78巻の論文特集号では「被ばく」と題して,放射線技術分野での被ばくに関連する研究論文を募集します.
2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力福島第一発電所の事故は,多くの国民に放射線・放射能への関心を高めるきっかけとなりました.事故後10年が経過し,多くの町で帰還困難区域は解除され復興は着実に進展しつつあります.しかしながら,住民の健康不安が解消されることは少なく,国や自治体では今後も心のケアについて継続的に取り組む必要があります.
一方で,医療現場では法改正により2021年4月から水晶体の等価線量限度が5年間平均20 mSv/年(年間50 mSv)へ引き下げられ,放射線管理責任者は個人線量管理への対応に苦慮されていると思います.また,2021年1月に米国放射線防護審議会(NCRP)から生殖腺防護に関する声明およびガイダンスが公開され腹部・骨盤部の単純X線撮影時の生殖腺遮断は放射線防護の観点から正当化されないと結論付けられるなど,近年では放射線被ばくに関する話題が増えています.
本特集号では,被ばくに関連する広いテーマで原著・臨床技術・資料・総説論文を募集します.「リスクコミュニケーション」,「放射線リスク」,「水晶体」,「放射線防護」,「被ばく低減技術」,「線量評価」などをキーワードに,モダリティ問わず幅広い分野での研究を対象と致します.ご投稿いただいた研究論文は,100%の掲載を目指してエディタ一同が親切且つ丁寧に一丸となって尽力致します.
皆様からのご投稿を心からお待ちしています.
チーフエディタ | 西丸 英治 (広島大学病院) |
エディタ | 塚本 篤子(NTT東日本関東病院) |
広藤 喜章(名古屋医療センター) | |
松原 孝祐(金沢大学) | |
森 祐太郎(筑波大学) |
1 | 対象分野 | : | 被ばくに関連するあらゆる分野の論文で,本学会誌の投稿区分の原著・臨床技術・資料・総説のいずれかとする. |
2 | 論文投稿締切日 | : | 2022年6月1日(採択期限:2022年9月20日) |
3 | 掲載予定号 | : | 第78巻第11号(2022年11月20日発行) |