現在，X線検査の際の生殖腺遮蔽（プロテクター）をしない動きが世界的にみられており，本学会の「小児股関節撮影における生殖腺防護に関する検討班」（活動期間：2020～2021年度）からも，小児股関節撮影における生殖腺プロテクターの使用を中止すべきであるとの見解が示されております．しかし，これまでの慣習を変えることは容易ではなく，放射線科医や診療放射線技師のみならず，一般市民の方々や，X線検査に関与するすべての医療従事者がその妥当性を理解し，納得した形で生殖腺プロテクターの使用中止を進めていく必要があります．

そこで，現在分かっている生殖腺の被ばくによるリスクや，生殖腺プロテクターを使用することによるリスクやベネフィットに関する研究成果を，一般市民の皆様やX線検査に関与する医療従事者の皆様に知っていただくとともに，双方向に情報共有を行う機会を提供することを目的とした市民公開講座を，7月17日（月）にWeb開催（ライブ配信）しました．現在，ライブ配信を録画したものを一部編集の上，第1部，第2部のみオンデマンド配信を行っておりますので，是非ご視聴ください．