この度,叢書(34)「Interventional radiologic Technology」(改訂2版)を発刊する運びとなりました.本書は2015年の叢書(34)を軽微にブラッシュアップさせた仕様となります.元々ベーシックに重点をおいての発刊でしたのでロングセラーとなり販売状況も好評ですが,10年目を迎えてベーシックな知識・技術の改善すべき箇所を適切に修正しました.
今日のIVR(interventional radiology)は他モダリティの画像情報を治療戦略に用いることが多くあり,IVR従事者はCT・MRI等を知る必要があります.他方,他モダリティの従事者もIVR支援を目的に画像情報を準備する必要もあります.こうした観点を鑑み,広く初学者から熟練者まで臨床シーンでお役に立つ構成に心がけました.
ところで,IVR医はわれわれにナビゲーターとしての働きを期待しています.血管撮影・IVRに関連する日本IVR学会,日本循環器学会,日本心血管インターベンション治療学会,日本脳神経血管内治療学会それぞれの学術大会時には,診療放射線技師による最適な画像支援・被ばく低減・より良い室内環境構築等について議論されており,加えてコメディカル(メディカルスタッフ)企画が恒常的に催されていることからも,そのニーズは明白となっています.
このように的確な技術が一律に求められる臨床シーンとなっていますが,すべての領域をカバーする放射線医療技術学の成書には不足している感を認めます.そこでIVRの日進月歩に追従させた,かつ最新の知識・技術を集約させた総合書を作成しました.
その内容には,基礎編として血管撮影の総合的な概念,血管撮影システムおよびX線透視・撮影像を保障するための知識・技術,画像保管の概念解説,患者および従事者のためのX線防護と被ばく管理,そして感染症の対応についてまとめています.臨床編として脳血管・心血管(成人および小児)・胸腹部血管・四肢血管,それぞれの臨床実務における技術学,そして支援画像として重要視される3D画像の基礎的解説から運用紹介についてまとめています.管理編として安全管理や日常点検を始めとして,新システム導入時の受け入れ対応等についてまとめています.
本書一冊で,各部位での基礎的内容から特徴的な撮影までの最先端技術,そして管理面までのすべてを網羅させました.臨床シーンでの実務に有用な教本として是非ご活用ください.
書名 | : | 放射線医療技術学叢書(34)「Interventional Radiologic Technology」(改訂2版) | ||
企画 | : | 撮影部会 | ||
頒布価格 | : | 1,500円(消費税込,送料学会負担),A4判,本文144頁 | ||
この叢書は,関連する企業の協賛をいただき,その広告料をもって頒布価格を安くすることができました. | ||||
主要内容 | : | 基礎編 | : | 1.血管撮影の概要,2.血管撮影システム,3.画質を左右する主な因子, 4.画像保管, |
5.X線防護と被ばく,6.感染症,血液感染とその対応 | ||||
臨床編 | : | 1.頭部血管撮影技術,2.心血管撮影技術(成人),3.心臓カテーテル治療(小児), | ||
4.胸腹部血管撮影技術,5.四肢血管撮影技術, 6.3次元画像の基礎(CBCT,3D-RA,3D-DSA) |
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管理編 | : | 1.管理の概要 | ||
発刊日 | : | 2024年3月8日 | ||
購入方法 | : | 本会ホームページ書籍ウェブショップよりお申し込みください. | ||
問合先 | : | 学会事務局書籍担当 E-mail blaetter@jsrt.or.jp |