本特集号「腹部領域」では,放射線技術における画像診断及び放射線治療の最新の進歩に焦点を当てます.腹部は医療画像診断において非常に重要な領域であり,特に上腹部と下腹部の疾患に関する高精度な画像診断は,患者の治療成果に直結しています.このため,最先端の技術が絶えず進化している現代において,CTやMRIを利用した革新的な検査方法の開発が急速に進められています.

本特集では,これらの新しい画像診断手法の開発,診断支援システムの進化,効率的な線量管理手法,そして放射線治療技術の進展に関する研究を広く募集します.臨床現場での日常的な研究成果を基に,より効果的で安全な医療提供のための技術向上を目指すと共に,これらの技術が患者診療にどのように役立っているかを掘り下げることも重要な議論の一つです.

昨年度の特集号「ファントムスタディ」で取り上げた放射線技術の評価や性能検証に関する研究と同様に,今年度は臨床応用への橋渡しとなる基礎研究がどのように具体的な臨床技術へと展開されているかに焦点を当てます.特に最新技術の適用や,それに伴う臨床結果の向上に寄与する研究に注目しています.

投稿される論文は,臨床技術の向上に寄与する内容から,新しい画像解析方法や放射線治療技術の評価に関する原著論文まで,幅広いものを歓迎します.特に,臨床データに基づく画像診断技術の精度向上や,放射線治療の効果を最大化する新たなアプローチに関する研究が期待されます.

放射線技術学会雑誌を通じて,会員の皆様にはこれらの先進的な研究トピックに基づく積極的な投稿をお願いします.皆様の貴重な研究成果が放射線技術学の発展に大きく寄与し,さらには臨床現場での新たな放射線技術の普及と進化を促進する一助となることを期待しています.

チーフエディタ 林  則夫 (群馬県立県民健康科学大学)
エディタ 三輪 建太 (福島県立医科大学)
  田辺 悦章 (岡山大学)
  松永 雄太 (名古屋共立病院)
  高津 安男 (藤田医科大学)
  星野 貴志 (森ノ宮医療大学)
  丸山 星  (群馬県立県民健康科学大学)
1. 対象分野 放射線技術に関連するあらゆる分野の腹部領域を対象とした論文で,本学会誌の投稿区分の原著・臨床技術・資料・総説のいずれかとする.
2. 論文投稿締切日 2025 年6 月1 日(日)
3. 掲載予定号 第81 巻第11 号(2025 年11 月20 日発行予定)
4. 論文の執筆と取扱い 論文については本会ホームページ「学会誌・論文投稿」の投稿規程を参照してください.
      非会員の論文筆頭著者の投稿料は,特集号に限って必要ありません.
      予定総ページ数を超えた場合や手続きの都合で特集号以降に掲載される場合もあります.