平素より,日本放射線技術学会の運営に対しまして,格別のご理解とご協力を賜り,心より御礼申し上げます.
さて,2025年4月に開催されました定時総会におきまして,第7号議案「専門部会再編に伴う現行専門部会の解散」は,否決という結果となりました.この議案が否決となった理由としては,再編案に対する懸念や,説明不足といったご指摘があったものと認識しております.理事会といたしましては,皆様から寄せられたご意見を真摯に受け止め,今後の改善に活かしてまいります.
この度,皆様からの貴重なご意見を踏まえ,専門部会の再編に向けて,改めて検討を進めることといたしましたので,お知らせいたします.
まず,専門部会再編の背景と目的について,再度共有させていただきます.
現在の専門部会は,専門部会セミナーや学術大会における専門部会講座などの運営に多くの時間と労力を要しており,専門部会が中心となって担っていただきたい研究推進や学術の発展向上といった役割を十分に果たすことが難しい状況となっています.また,近年発展が目覚ましいAIを含むデータサイエンス分野を専門的に扱う部会が存在せず,専門部会の組織体制の再構築が必要と考えています.
今回の専門部会再編の目的は大きく三点あります.
- 専門部会を,研究推進および学術発展の中心的な部門にすること
- AIを含むデータサイエンスなど医療を大きく変革し得る分野を専門部会の組織体制に組み込むこと
- マルチモーダル的なアプローチなど専門部会の枠組みを超えた横断的・学際的な研究の仕組みを確立すること
専門部会は本学会の事業の根幹をなす重要な部門であり,その機能強化は学術の発展に不可欠です.一方で,構造改革における財務面での適正化にも十分に配慮しつつ,再編に取り組んでまいります.
これらの目的の達成に向け,今後,構造改革として部会の担務する事業についても「研究部門」と「教育部門」に分けることも視野に入れつつ,それぞれ以下のように検討を進めてまいります.
〇 | 研究組織 | : | 学術委員会において,各部会の皆様とともに詳細を検討いたします. |
〇 | 教育組織 | : | 教育委員会において,新たに支部および部会の皆様と議論を進めるための班を立ち上げ, 当会における教育組織のあり方について検討いたします. |
現時点では,再編に関する具体的な内容については検討中であり,以下の図のような概略イメージにとどまっております.
今後,学術委員会および教育委員会において,部会・支部・代議員の皆様のご意見をお伺いしながら慎重に検討を進め,専門部会再編の骨子がまとまった段階で,会員の皆様のご意見(いわゆる,パブリックコメント)を広く募集する予定です.
今後とも当会の活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます.