関係学会の協力により、放射線治療施設における評価線量の変化に対する確認のお願いが公表されました。以下をご参照ください。   


平成25年6月28日

放射線治療科長殿
放射線治療品質管理担当者殿

日本医学物理学会計測委員会
日本医学物理学会QA/QC委員会
日本放射線技術学会放射線治療分科会
日本放射線腫瘍学会QA委員会
医用原子力技術研究振興財団 医療放射線監理委員会

 

治療用電離箱線量計の水吸収線量校正と標準計測法12への移行に伴う
貴施設における評価線量の変化確認のお願い

 

 平成23年7月、経済産業省告示によって産業技術総合研究所に水吸収線量標準が確立され、医用原子力技術研究振興財団では平成24年10月より放射線医学総合研究所のコバルト60水吸収線量校正場を用いて、水吸収線量トレーサビリティによる治療用線量計の校正が実施されています。
 また、これらの変更を取り入れて平成24年9月に日本医学物理学会編「外部放射線治療における水吸収線量の標準計測法」(標準計測法12)が発行されました。新たな線量標準と標準計測法12の採用により、外部放射線治療における物理線量評価の不確かさが低減され、さらなる治療成績の向上が期待されています。
 しかし、新たな体系で放射線治療装置の出力線量を評価した場合、電離箱線量計、線質、エネルギーによっても異なりますが、従来の評価法と比較して1 %程度の差異が生じる可能性があると予測されています。さらに看過できない変化が生じる場合も考えられます。
 貴施設におきましては、放射線治療を担当する医師と品質管理に携わる医学物理士、放射線治療品質管理士等により、これら変更に伴う自施設の放射線治療線量の変化を評価、確認して頂くとともに、その結果について放射線治療にかかわる全てのスタッフに周知いただきますようお願い申し上げます。

以上