本学会では,山下一也先生(本会名誉会員)のご遺志によって設立されました“山下一也研究助成”事業をおこなっています.この助成は,研究環境が十分に整備されていない本学会員の学術研究を支援することを目的としており,実験器具の購入や,学術大会参加のための旅費や参加費にも使っていただくことができます.しかしここ数年,会員からの応募がありません.

 そこで,学術委員会では,より多くの会員のみなさまに応募してもらうために,これまでの内規を下記の通りに変更しました.

 ・助成額を一件一律5万円から上限10万円に変更

 ・助成金の用途として,論文作成にかかる費用と倫理審査にかかる費用を追加

 助成を受けた後の義務事項はありますが,学術大会で初めての演題発表や論文執筆をしたいとお考えの方には,お勧めの助成制度です.下記に山下一也研究助成金制度の概要を示します.

 また,研究を実施するためには(学会での発表を含む),人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(https://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n2312_01.pdf)に準拠することが必要で,“倫理審査委員会の承認”が必須となっています.

 これを受け,本学会の倫理規程が改訂され,倫理審査委員会が存在しない施設では,施設長が外部からの倫理審査を受託する施設に倫理審査を依頼する必要があります.倫理審査費用は,介入の有無や受託施設によって異なりますが,本助成金は,その費用の一部に充てることも可能です.

 ご自身でなくても,周りにこの研究助成に適切と思われる会員の方がおられましたら,お声がけください.

【 山下一也研究助成金制度の概要 】
       
申請資格 1) 医療機関に勤務する会員で,職場から研究費等の助成を受けていない者.
      ただし,社会人大学院生,および,教育・研究職の会員は申請不可.
    2) 申請時に35歳未満であり,継続して3年以上の正会員.(ただし,学生会員歴2年以上は1年に換算します.)
    3) 今後も継続して学術研究を遂行する意志のある者.
    4) 本制度の助成実績のない者.
助成額と募集件数 1年に3件以内(10万円/1人)
用途 論文作成にかかる費用,本学会主催の学術大会(総会,秋季,支部大会)に参加するための旅費・参加費,実験器具等の作成費用, 倫理審査にかかる費用など.(ただし,会議費としての使用は不可.)
選考手続 申請者の研究環境と研究活動の発展性を考慮して学術委員会が審査します.
義務事項 1) 助成金受領後2年以内に,本学会が主催する学術大会で演題発表を行うか,学会誌または英語論文学会誌(RPT 誌)に論⽂を投稿する.
    2) 演題発表時および論⽂投稿時,謝辞に山下一也研究助成金を受けたことを明示する.
    3) 演題発表後または論⽂投稿時,1ケ月以内に報告書を学会事務局に提出する.
    4) やむを得ず演題発表または論⽂投稿を行うことができない場合は,学会事務局に報告書を提出する.
応募締切 例年5月(2022年度の募集は終了しています).和文誌の3月号に募集記事を掲載.
申請方法 申請用紙に必要事項を記載し,事務局に提出してください.
問合せ先 公益社団法人 日本放射線技術学会 事務局  
E-mail office@jsrt.or.jp  件名:山下一也助成金