標準化小委員会では、おもに医用画像機器の安全（電気的安全、機械的安全、放射線安全）、性能および品質保証に関するIEC（International Electrotechnical Commission：国際電気標準会議）規格およびJIS（Japanese Industrial Standards：日本工業規格）などの標準化活動を積極的に行っています。
国際規格には、電気・電子の技術分野における標準化を行うIEC規格と電気・電子を除くあらゆる分野の標準化を行うISO（International Organization for Standardization：国際標準化機構）規格がありますが、医用画像機器の多くは、IEC規格が関連し、IECと国際整合性をもったJISの制定が重要となっています。我が国では、医用画像機器関連のIEC規格やJISの原案審議団体として、JIRA（Japan Industries Association of Radiological Systems：日本画像医療システム工業会）が担当、活動しています。本委員会では、JIRAと協同し、IEC規格の審議やJIS原案作成活動に積極的に参画しています。
また、標準化フォーラムや標準化小委員会だよりなどを通じて、最新のJISに関する広報活動も積極的に行っています。

下記に本年度の主な事業計画案を記載します。

1．JIS原案作成活動
平成22年度は以下の3件についてJIS原案作成を行います。
1）JIS Z 4123（IEC 60613 Ed.3）診断用X線管装置－負荷特性：新規JIS
2）JIS Z ****（IEC 62563-1 Ed.1）医用画像表示装置－第1部－評価方法：新規JIS
3）JIS Z 4951（IEC 60601-2-33 Ed.3）磁気共鳴画像診断装置－基礎安全と基本性能：改正JIS

2．基準委員会活動
JIS原案、認証基準原案，承認基準原案およびJESRA（日本画像医療システム工業会規格）などの審議に積極的に参画します。

3．IEC・ISOの規格化における国内外委員会について
1）IEC／SC62B／SC62C（B：診断機器、C：治療機器）の専門委員会に参画します。
2）日本規格協会（医療安全用具・放射線関係分野）の規格調整分科会に参画します。
3）IEC規格，JESRA規格などの関係する班活動に参画します。

4．分科会班活動
分科会班としてJIS原案作成、認証基準および各種IEC規格の活動に積極的に参画します。

5．広報活動
1） 12回標準化フォーラムの開催（第67回日本放射線技術学会総会学術大会）

• JIS Z 4123　診断用X線管装置－負荷特性
• JIS Z ****　医用画像表示装置－第1部－評価方法
• JIS Z 4951　磁気共鳴画像診断装置－基礎安全と基本性能

上記のJIS内容と今後の動向についてフォーラムで解説を行います。

2） 標準化小委員会だより

• 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法－第3-2部：受入試験－乳房用X線装置の画像性能 JIS Z 4752-3-2
• 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法－第2-6部：不変性試験－医用X線CT装置 JIS Z 4752-2-6
• 医用X線CT装置－安全 JIS Z 4751-2-44
• IVR用X線装置－基礎安全及び基本性能 JIS Z 4751-2-43
• 医用電気機器－第2-54：撮影･透視用X線装置の基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項 JIS Z 4751-2-54

上記5規格について主な内容の解説を日本放射線技術学会雑誌へ掲載準備を行っています。

「資料」
JIRAと本委員会で協力して作成した医用画像機器の関連JIS